お気楽シリコンバレーライフ

シリコンバレーで働くサラリーウーマンの思うところ、いろいろ

フランス大統領選について

フランス大統領選挙が終わりました。極右政党からの候補者が勝たなくて本当に良かったと、心からほっとしています。最近は本当に何が起きるかわからない。BREXITに始まって、まさか、まさか、のトランプ大統領。ルペン氏の勝利はフランスのEUからの離脱の可能性を意味するので、EUを守るためにもこの選挙結果は大きな意味があったと思います。

実はイギリス人の同僚と先週話をしていて、フランスの選挙どう思う?って何気なく聞いたら、ヨーロッパ人はみんなドイツ人からあれこれ指図されるのに辟易してるから、EUなんていずれは崩れるんじゃないの?なんてことを言っていたので、マクロン氏が勝利して本当に安心しました。

私は大学院で国際経営を専攻したので、世界のいろいろな地域について調べる機会があり、フランスの移民問題も少しだけリサーチしたことがあります。私はヨーロッパ情勢は正直言ってあまり興味がなく、本当に知らないことだらけでした。リサーチを進めるうちに、フランスがいかに多くの移民を受け入れているか、それがどのように国民感情に影響を及ぼしているか、など、思った以上にフランスでは移民問題が深刻であることがわかりました。そして、何件か起こったフランスでのテロ事件。ルペン氏が急速に支持を伸ばした理由は、移民に対するフランス国民の感情があったと思います。

そして今回、根深い移民問題を抱えながらも、ルペン氏ではなくマクロン氏を選び、フランス国民は彼らの知性、冷静さ、そして市民としての成熟度を世界に知らしめたと思います。ビバ・フランス!な結果でした。こういうところが人は良いけど若くて未熟なアメリカ国民と、普段は不平不満ばかりでストライキばかりしているけど、いざとなると大人の態度をしめすフランス国民との差だな~、と、しみじみ思いました。

そして、39歳と史上最年少でフランス大統領になったマクロン氏ですが、奥様は高校の恩師で、なんと24歳(ほとんど25歳)年上。マクロン氏が15歳の時に教師と生徒という立場で出会い、17歳からお付き合いをしていたそうです。で、マクロン氏の将来を心配したご両親がマクロン氏を遠くの学校へと送るも、マクロン氏は彼女(なんと3人の子持ちの既婚者)とずっと関係を続け、とうとう2007年に結婚。奥様は前の配偶者と2006年に離婚し、2007年にマクロン氏と結婚。と、いうことはずっと25歳近く年下のマクロン氏と不倫していたということ。

さすが愛の国、フランス・・・・・。

これからマクロン氏は山積みされている困難な問題に直面していくわけですが、どんな敏腕をふるうのか、とても楽しみです。カナダの若きトルドー首相も良い仕事ガンガンされてるんで、マクロン氏にも期待がかかります。

とりあえず、EUが安泰みたいで良かったわ。

サイバーセキュリティと使えないアメリカの警察

最近良く耳にするサイバーセキュリティの話題ですが、私ももれなく被害にあいました。ほんと、赤の他人に自分の情報を使われるのって気味が悪いですね。

ことの始まりはまったく知らない人からの電話。昨日の昼過ぎに携帯電話がなりました。電話番号が表示されないコーラーIDブロックだったので、いったい誰だろう、セールスかな?と、思いながらも出てみました。で、不信感満載の声で「誰ですか?」と聞いたところ、「アントワネットといいますけれど、誰かがあなたになりすまして詐欺を働いていますよ。被害者がでたら、責任があなたにくるかもしれませんよ。」って言うじゃありませんか。この時点では電話をしてきた人が詐欺師なのか、それとも良心から電話をくれたのか全く見当がつかず、とりあえず話をきいてみました。

その人の話によると、誰かが私の名前を語って家を貸す広告をクレイグズリストに出しているとのこと。これは最近よくある家賃詐欺で、家を借りたいという人に敷金を送れという指示を出して、実際には貸す家もないのにお金だけ取るというもの。疑心暗鬼でクレイグズリストを見てみると、数ヶ月前に売却した元我家の写真が使われており、凝ったことに私の名前を使ったメールアドレスが連絡先になっていました。もちろん、そのメルアドは私のものではなく、まったくの他人のものなのですが、電話をしてきてくれた人によると、その広告主は私のリンクドインのプロファイルを使っているとも言うのです。私はかなり動揺していたので、電話の主がなぜ私の電話番号を手に入れたのか聞くこともなく電話をきってしまったのですが、本当に気味の悪いできごとでした。

すぐにクレイグズリストに連絡をいれ、詐欺広告は取り下げてもらいました。そして友人達のアドバイス通りに警察に連絡したのですが、警察の対応をひと言で言うと、つっかえね~!!

地元の警察に電話して事情を話すと「最近よくあるんだよね、そういうの。で、特に何もできることはないんだよ。とりあえずクレイグズリストに連絡して広告取り下げてもらったほうが良いよ。」(とっくにやっとるわ、そんなこと。)

もし誰か被害にあった人が私に責任をなすりつけてきたらどうなるの?って聞いたら「わからないな~。」(まじ?)

とりあえず記録を残しておきたいから、文書にする方法なないのか聞いたら、オンラインで被害届を出せるからってウェブサイトを教えてくれた。

以上。

なんやねん、この超役立たずな態度は。アメリカ人が警察を頼らず自分達で身を守りたがる理由がほんと、よくわかるわ。本当に何もしてくれない。そして、こういう比較的軽い犯罪は被害にあったらたいていは泣き寝入り決定。ほんと、頭くるわ。サイバーセキュリティが商売繁盛なの、今回の件で理由がよくわかりました。自分で自分のアイデンティティーは守らないと、どこで誰が悪用しているかなんて、本当にわからないもの。今回も、この電話がなければまったく私の知らないところで、私の名前とプロファイルが勝手に使われていたわけだし。

非常に後味の悪い、そして気持ちの悪いできごとでしたが、ネット上でのプライバシーを守ることの大切さを学習する良い機会になりました。みなさんも気をつけて。

ネットって便利さと危なさがほんと、紙一重だな~。

出世する条件って?

世の中にはゼロを1にするタイプの人と、1から2、3と持っていく人の二つのタイプがあると思います。私は後者のタイプ。何もないところから壮大なビジョンを持って、ビジネスを作り上げていくというタイプではなく、今あるところから始めて改善を重ねてビジネスを広げていく、というタイプです。

なもんで、起業家精神旺盛なシリコンバレーに住んでますけど、のほほーんと大企業でサラリーウーマンやってますし、スタート・アップに転職する気もまったくなし。グーグルのキャンパスは近所だし、友人も勤めているのでたまにただ飯食べに行きますが、感想としては「わっけー!大学みたい。私、ここじゃ働きたくないな。超浮きそう。」というのが正直な感想です。

私の働いてる会社は若いグーグルと違い歴史のあるドイツ系の大企業で、膨大な数の人達が世界中のオフィスで働いているわけですが、そんな組織でどんな人が出世するのか、ちょっと考えて見ました。

第一条件:運が良い

これは本当に思いますね。サラリーマンの出世は運にかなり左右されます。タイミングの良いときにポジションが開いて、タイミングよく滑り込んで、みたいな例は長年サラリーマンやってる人なら誰でも見たことがあるんじゃないでしょうか。以前の上司(ドイツ人)とどういう人が出世するのか、という話をしていた時にも「運だよ」って言い切ってましたから(笑)これは世界共通なんだろうな~。

第二条件:上層部からの受けが良い

人を評価するのは、やっぱり人です。なので主観が入ることはしかたがないこと。やっぱり人事権のある人達から受けの良い人は出世しやすいと思います。以前うちの会社で、各国の財務担当責任者が集まるという会議におまけで出席させてもらったことがあったのですが、ディナー会場に向かうバスの中の雑談の中で人事評価的な話題がけっこう聞かれました。「XXって知ってる?」「ああ、知ってるよ。今、○○の組織で働いてるでしょ」「そうなんだ。彼女は本当に良く働くよね。」「そうそう、次に何かいいポジションがあったら雇いたいと思ってるよ。」とか偉いさん達が話すのを聞いて、人事ってこうやって決まっていくんだな~、って思ってました。やっぱり上層部からの受けが良いと、出世もしやすいと思います。

第三条件:どんな仕事でも厭わずやる。そして、結果を出す。

人を使う立場になって思うのは、仕事を振りやすいのはやっぱり「やりま~す!」って難しい仕事でも張り切って取り組んでくれる人。「この仕事は大変そう。時間もないし。」みたいな態度の社員だと、やっぱり仕事を振る側としてもやりにくいわけです。上司も人間、感情の動物ですから。仕事を振りやすい人と任せにくい人の出世度の差は明らかだと思います。仕事を振りやすい人にはどんどんいろんな仕事が回ってきて、自分の部署以外でも接する人が多くなり、ネットワークも広がります。沢山の仕事をこなすことで結果を出せる機会も増え、「あの人は仕事ができる」という評判もたつでしょう。当然のことながら、結果を出す人には出世の機会も回ってきます。仕事を振りにくい人はこの反対。なかなかおもしろい仕事を割り当ててもらえず、仕事の幅も広がらず、仕事ができるという評判もたちにくい。どっちが出世しやすいかは火を見るよりもあきらかでしょう。

 

と、三つほど条件を書きましたが、自分で書いていて「あ~、これ、新入社員の頃に知っていれば良かったな」(爆)そう言えば今月は4月で、新入社員の皆さんは入社して間もなくで、仕事を覚えるのに一生懸命なころでしょうね。早く出世したいな~、と思う方、この三つの条件、なんとなく覚えておいてください。運はね、どうしようもないという側面もありますが、私の好きな運に関する英語のフレーズがありますので、ここに書いておきます。

Luck is what happens when preparation meets opportunities.

幸運とは準備が機会に恵まれたときに起きることをいう。

 

その機会が来るときのために、準備を怠らないようにしましょうね。Good Luck!

 

 

射手座でノマドちっくなアラフィフおばちゃん

今週のお題「自己紹介」

今週のお題が自己紹介ということなんで、ちょいと自分について。

出身地:実はこれ、答えが長くなるんでちょっと困る質問。父が国家公務員だったので、けっこう転勤があり、小学校2年まで大阪府茨木市、3年から6年生までは奈良市。中学校時代は千葉県八街町(今は市になってるみたいだけど、当時は”ど”のつく田舎)、高校時代は神奈川県の横須賀。結婚して横浜の本牧に引越して、日本で一番長く住んでいたのが横浜なんで、出身地は「横浜」ということにしています。

今住んでる所:20世紀の終わりにアメリカ、カリフォルニアのサクラメントに引越し。2011年に仕事の都合でシリコンバレーにあるサニーベールへ。現在に至る。

学歴:神田外語学院(今は、大学になったのかな?)を昭和の時代に卒業。アメリカに来てから大学に入りなおしました。

カリフォルニア州立大学サクラメント校(ビジネス・アドミニストレーション、会計学専攻)

サンダーバード国際経営大学院(グローバル・マネージメント修士号)

職歴:日本では外資系の生命保険会社に新卒で入社し、13年ほど勤務。

アメリカに来てからは、ドイツ系のメーカーで働いてます。

CFOの秘書で採用され、その後ファイナンシャル・アナリスト、コマーシャル・プロジェクト・マネージャーを経て、今はファイナンス部門のシニア・ディレクターです。

あ、PMP(プロジェクト・マネージメント・プロフェッショナル)持ってます。

家族:30年近く連れ添ってるアメリカ人の旦那。ハワイ大学の大学院生の娘。娘の連れ犬であるジャーマン・ポインター、そして私たち夫婦で溺愛しているロング・ヘア・ダックス。

ノマドっぽい生活:もともとはサクラメントに住んでたんだけど、オファーされた仕事の場所がシリコンバレー。なもんで、平日はシリコンバレー、週末は旦那のいるサクラメントに帰る生活。そして、仕事柄出張が多く、月の半分くらいは出張だったり、私用でどこかしら行っていることが多い。だから、家にいるときは、ずーっと家から出ません(笑)

性格:星占いの本で射手座の性格読んでください。私、射手座の性格、そのものです。目標に向かってまっしぐら、でも、すぐ飽きる。よく言えば正直、悪く言えば毒舌。ま、人生結構楽しくやってます。

趣味:学校行くのが趣味みたいなもんだったんだけど、卒業しちゃったんで、何か趣味見つけなきゃな~、と、ブログ始めました。

特技:財務諸表読めまっせ。

シリコンバレーでの生活とか、つらつらブログに書いてます。よろしくお願いします。

 

ユナイテッド航空が炎上してますね~

久しぶりのブログアップです。ちょっと最近、仕事、私用、野暮用でバタバタしておりました。ま、そこらへんはまたの機会に書きますわ。

今日はここのところ話題のユナイテッド航空について。日本でもかなり報道されてたみたいですが、こっちでも連日ニュースでやってました。一般人が携帯で現場の状況をビデオに撮って即座にアップできちゃうという時代に、あんな実力行使しちゃったらあかんがな。今回はユナイテッドの現場力のなさがすっかり露呈しちゃいましたね。

今回はなんでこんな事態になったのか。私が考え付く主な理由を二つほど。

1.顧客思考ではなく内向き思考

実は私はユナイテッド航空をよく使っていて、一応プラチナのステータス持ってます。でもね~、サービスなんていっさい期待してませんね。乗務員はたいてい「仕事だからやってる」感満載の態度で仕事してます。お客をお客だと思ってないような行動もしばしば。今回の事件はこんなユナイテッドの社内文化が顕在化してしまった結果なのかもしれません。ユナイテッドの担当者が、お客の都合よりも自分たちの都合を優先した結果、こんなことになっちゃったんでしょう。お金を払って目的地まで行くということを達成したい客。その客のニーズを無視して、自社の社員を乗せるために客を引き摺り下ろしてまで自分たちの都合を優先させた。ま、炎上してあたりまえですわな。

なんで客を降ろしてまで乗務員を乗せたかというと、これは私の勝手な推測なんですけど、ルイビル(この便はシカゴからケンタッキーのルイビルという町まで飛ぶ便でした。)からのフライトを時間通りに飛ばすためなんじゃないかな。(あくまでも推測ね。)アメリカの国内線を定期的に利用してますが、時間通りに飛べない理由が「キャビン・アテンダントがまだ来てないから」とか「パイロットがまだ来てないから」という説明がよくあります。アメリカの飛行機って、長距離バスみたいなもんだから、乗務員もあっちの空港からこっちの空港に飛んで、ほいでもって次の勤務地に飛ぶ、みたいなことよくやってます。で、シカゴみたいな都会と違って、ルイビルみたいな田舎だと行く便数も少ないし、シカゴから乗務員運んでおかないと、ルイビル発の便に不都合がでる。ほいじゃ自分たちにとって都合悪いし上司から怒られるかもしれないから、客が目的地に行きたいと言ってるかどうかなんか無視して、自分とこの乗務員乗せちゃおう。みたいな流れだったんじゃないかな~、なんて勝手に想像しちゃいました。(全然違うかもしれないけど。)

アメリカの航空会社はいかに時間通りに発着するかで評価されたりするから、乗務員不足で離陸が遅れるなんていう事態を避けたかったんでしょう。それにユナイテッドは組合があるから、乗務員が勤務する時間数も限られていて、たまたまルイビルあたりにいる乗務員に「ちょっと人数足りないから乗ってくれる?」なんてこともできないし。

この事件の後でユナイテッドが社内規定を変更して、乗組員の席は離陸の60分前までに確保しておくこと、に変えたらしいけど。変更前はどんな規定だったんだろ?

あと社長のフォローも良くなかったね。お客さんに謝るどころか社員をかばう声明出したりして。どこまでお客を無視してるんだ、この会社は?って感じ。何回も破産しちゃう理由がわかるような気がする。

2.現場の社員の力のなさ

もうひとつ考えた理由が社員の力量、解決力のなさ。この事件、現場の社員の状況対応の悪さが重なって起こったような気がします。ダブル・ブッキングが問題視されているようですが、ダブル・ブッキングなんてのはどこの航空会社でもやってること。それに、航空会社は飛行機の席をいかに埋めるかが利益を出す決め手なので、直前のキャンセルなどを予測してダブル・ブッキングするのはある程度仕方がないことだと思います。問題は、状況をどう把握して、どう管理するか、です。これ、現場の社員の力量で優劣がかなりつきますね。

今回の場合、思ったのはなんで自社の乗務員乗せる前に客を全部乗せちゃったかな~?ってこと。ゲートにエージェントが何人もいるのに、コミュニケーションとかどうやってとってたんでしょうね。だいたいダブル・ブッキングがあるときにはゲートで「300ドルあげるから誰か席譲って」というアナウンスがあるんですけどね、みんな飛行機に乗っちゃう前に。

今回はみんなが乗っちゃってから乗務員の席がないのがわかって、1000ドル報奨金を提示したけど、誰も降りると言ってくれなくて4人を選出。3人は降りるのに同意したけど、どうしても最後の一人が同意してくれなくて、じゃあ、実力行使でってことになったらしい。これ、実力行使したら後がどうなるかって考えなかったのかな?そしてまた、顧客無視の内向き思考が露呈してますね。お客の都合聞くより、空港の保安係呼んで、さっさと降ろしてもらおう、早く飛行機飛ばしたいし、と。もうちょっとゲートのエージェントさん、頑張るべきでしたね。もっと報奨金上げるとか、他の乗客と交渉するとか。

 

今回はユナイテッドが炎上しちゃいましたが、アメリカの航空会社、どこも似たり寄ったりなんで、これでユナイテッド離れが進むってことはあんまりないんじゃないかな。先週ホノルルからサンフランにユナイテッドで帰ってきたけど、ほぼ空席なしのフライトだったし。仲の良い友達は二度とユナイテッドには乗らない!って憤慨してたけど、一年に何度も飛行機乗ることない人だから、あんまりユナイテッドにとっては影響なし。それに、ユナイテッドを頻繁に利用する私は、ユナイテッドに対するサービスへの期待値がめっちゃ低いので、そんなもんだよな、ってあんまり驚かなかったかも。

なんだかあまり救いになってないですね、私のコメント(笑)ま、アメリカの航空会社なんてこんなもんだよ、ということで。

アメリカで働くのに役立ったスキル

30年くらい仕事してきて、ま、それなりにお給料をもらえる仕事に就いてるわけですが、振り返ってみてどんなスキルが役に立ったのか、考えてみました。

その1: 英語
これは特に狙ったわけではなく、偶然の積み重ねみたいなもんですが、英語ができたのは大きいです。っつーか、アメリカで働くには当然英語ができないとお話にならない。
私は英語は中学校の時から得意で、成績も良かったです。高校時代は一切勉強しなかったので、ま、それなりの成績でしたが、英語の専門学校に進み米軍基地のレストランでウェイトレスのバイトをしていたので、それなりに話せるようにはなりました。そのお陰で就職も外資系の保険会社にすんなりと決まりました。
その会社には10年ほどお世話になったのですが、アメリカに移住するために退職。アメリカで就活して、今の会社に秘書として採用されました。当時、英語ができなきゃ就活なんてアメリカでできないし、実際アメリカで働き始めていろんな国の人達と働くにあたり、英語がどこに行っても共通語なので、英語はグローバルで仕事するには必須です。
ほんと、英語話せるようにしておいて良かった。

その2 タイピング
ブラインドタッチは英語の専門学校で習ったのですが、これは役に立った!卒業して30年経ちますが、未だに教えてくれて感謝、感謝、ですね。かなりの時間の節約になります。隣で人差し指のみで入力してるおじさん見て、あー、タイピング習ってて良かった、と思います。

その3 数字の読み方
アメリカに来てから入り直した大学で、専攻したのが会計学。かのバフェットさんがアカウンティングはビジネスの言葉だ、とおっしゃってましたが、その通り!損益計算書と貸借対照表、読めるようになって本当に良かったです。会社がどのように運営されているのか、どこが問題なのか、がよくわかる。そして実際に自分で数字を扱う立場になって、どのコストがどのように会社の経費に影響を与えるのかが理解できるので、仕事も面白いです。経理って勉強しとくもんですね。ビジネスは貸方、借方だ!(笑)

ハードスキルはこれくらいで、次は仕事に役立ったな〜、
と思うソフトスキル。

その1 言いたいことを伝える力
日本では毒舌で知られる私ですが、アメリカでは「言うことが分かりやすい」と言われます。遠慮勝ちに遠回しな表現ではなく、ストレートにそのまま言うのが良いみたい。コミュニケーションには必ず送り手と受け手がいて、受け手がメッセージを理解しないとコミュニケーション成り立ちません。アメリカは移民に国で、英語が母国語ではない人だらけ。特にシリコンバレーで一緒に働く同僚達は、殆どが他国からの移民。何で、まどろっこしい言い方ではなく、良い時には「いいね〜」とストレートに褒め、違う時は「それ、違うよ〜。」って明るくハッキリと言うようにしてます。

その2 ネットワーク力(カタカナの"カ"じゃなくて、漢字の力ね)
何処でも一緒だと思いますが、私の職歴はネットワークのお陰で構築されました。秘書という比較的低いランクからスタートした私のキャリアですが、一緒に仕事をした同僚が「今度このポジションが空いたから、応募してみれば?」などと教えてくれ、私のキャリア形成の助けになってくれました。ありがたいです。と言っても、私は自分からネットワークを意識して作ろうというタイプではなく、振り返ってみてネットワークの大切さを痛感した次第。キャリアは自分一人じゃ築けないものだとつくづく思います。

その3 太い神経
以前、このブログにも書きましたが、グローバルで働くのに必要なのは面の皮の厚さだと思います。アメリカは日本に比べると女性の職場進出が進んでいます。そして日本のように、良い意味でも悪い意味でも、女の子扱いしてもらえません。当然ですがプロとして扱われ、仕事ができないとクビになります。仕事を進めていくために、周りを巻き込む必要がありますが、全てがスムーズに行くわけではなく摩擦もありますし、文化の違う人達と仕事をするので対応の仕方も変える必要があります。
例えば以前態度が横柄なので有名なドイツ人の同僚に仕事の依頼をする事がありました。案の定、彼女は面倒臭そうな言い方で私を軽くあしらおうとしたのですが、頭に来た私は「これがどんなに大切な依頼かわかってるのか?」と、一喝したのです。一瞬沈黙ありましたが、彼女はブツブツ言いながらもすぐに依頼した仕事を片付けてくれました。
アジア人(特に日本人)は基本的に良い人が多いので、頼めばやってくれるのですが、他の国の人達が一概にそうかと言うと、そんなことはありません。交渉が必要な時も多いですし、バカにされないように自分の立場を守ることも大切です。いちいち他人にどう思われるかを気にしていたら神経持ちません。些細なことは気にしない、いわゆる鈍感力がグローバルな職場をサバイバルしていくには必要だと思います。

あ〜、そして私はますます変な日本人になっていく〜。

ナンバーワンよりオンリーワンになる

考えてみると世の中ってずっと競争ですよね。学校では成績を競ったり、スポーツの順位を競ったり。就職したらしたで、出世競争。個人だけではなく組織でも競合会社で売上を競い合い、マーケットシェアを競い合う。世の中業界ナンバーワンを目指して、日夜努力されてる人達いっぱいでしょうね。うちの会社もそんな感じです。国のレベルでもそうですよね。GDPを競い、生産力を競い、順位が上がったの落ちたのが話題になります。

でもさ〜、1番になることがそんなに良いことなのかな〜、って、ちょっと疑問。確かにね、1番になるって気持ち良いです。チョーどうでも良いことなんですけど、私、大学院首席で卒業して同期代表で卒業式でちょっとだけスピーチをするという光栄に賜ったことがあります。でも、それがどう世の中に役立ったか、自分のその後の人生に影響したかを考えたら.......ハッキリ言って、なーんも役に立ってません。1番になるって単なる通過点、もしくは結果であって、それ自体を目標にするのはどうなの?って最近つくづく思うようになりました。

でも、ま、目標を持つことはとっても大切だし、私も目標がないとダラダラを日々を過ごしてしまうタイプ。じゃ、何を目指すべきかと考えたら、ナンバーワンじゃなくてオンリーワンを目指した方が良いのではないか、と思うのです。

仕事場を見回しても、会社が大金積んで引き止めたがるのは、オンリーワンの人材ですね。一部の優れた経営者を除いたら、サラリーマン社長なんて結構誰でもできそうだし、クビ切られる確率も高かったりするけど、業界見渡してもこの人しかこれはできない!っていう何かを持ってる人は、高給もらって好きに仕事してるような気がする。会社も、コレ!っていうオンリーワンがあると強いですよね。そして、オンリーワンな会社の人達は、どうやって他社に追いつき追い越してナンバーワンになろうかを考えるのではなく、どうすれば自分らしさを、自社らしさを、最大限に発揮できるのか、を考えてるんだと思う。アップルにしても、トヨタにしても、そして近日上場するらしい、ほぼ日にしても。

私の大好きなサイモン・シーニック氏(この人、言う事も良いけど、外見も私の好み〜)が、マイクロソフトとアップルのマネージャー達を比べて面白い事言ってました。マイクロソフトのマネージャー達はアップルが何を開発しているか、どうやったら追いつけるか、どうやったらアップルになれるのかを重点的に話し、アップルのマネージャー達はいかにもっと良い製品を作れるか、どうやったらアップルらしさを保てるのかを重点的に話す、と。

私個人としても、オンリーワンになるにはどうすれば良いのか、日々模索中です。

 

これ、ちょっと長いけどサイモンさんのビデオ。面白いし役に立つと思うので、時間のある方はどうぞご覧ください。

https://m.youtube.com/watch?v=nJxQ2kUGJkA