お気楽シリコンバレーライフ

シリコンバレーで働くサラリーウーマンの思うところ、いろいろ

元英国植民地はグローバルに有利

シンガポールにいることをフェイスブックにあげたら、友人の一人が「シンガポールがアジアの経済ハブになれた理由のひとつがみんな英語を話すからだね」というコメントをくれました。これは一理あると思います。今迄いろんな国の人と仕事してきましたが、全ては英語で進めました。アメリカで仕事してるから当たり前だろう、と言われそうですが、スロバキアに行っても、韓国に行っても、ドイツに行っても、仕事の話は英語です。そして、仕事に関わる人達は一定の英語力があることは、当たり前のように期待されます。英語を話してもらわないことには、ハッキリ言って話にならないからです。

シンガポールは多民族国家で、中国人、インド人、マレー人などが混ざって住んでますが、共通語は英語なので観光客としては非常に助かります。もともと英国領だったので、そのまま英語が共通語としては定着したのでしょう。

 

これから行くインドも、もと英国領です。なので、ある程度教育を受けた人達は英語を話します。これ、すごく国家の利益としては大きい。インドがソフトウェアに強く、ソフトウェアのエンジニアを多く育てていることは衆知の事実だと思いますが、英語を話す安いソフトウェアのエンジニアが掃いて捨てるほどいるインドは、アメリカの会社にとってはありがたいアウトソーシングの場所なのです。ご多分に漏れず、私の勤める会社も何千人と廉価で良質な労働力として、インド人をインドのオフィスで雇用しています。当然、どこの会社も同じこと考えて、じゃかすかインド人雇うわけで、こういった会社がインド経済に及ぼす利益は莫大なものでしょう。翻って中国を考えてみると英語じゃなくて

中国語。だからソフトウェアじゃなくてハードウェアになったのかな〜、って思うんですがどうでしょう。こう考えると、もと英国領でだった国はグローバルな時代に有利な立場にいますね。英語を話せるというインフラがあるお陰で、グローバル市場に参加しやすいことこの上ない。

 

以前行ったモロッコはもとフランス領で、皆フランス語を話すのですが、英語教育に重点を置き出したと地元の人に聞きました。理由は国際的に競争力をつけるため。もと領主国であったフランスとはまだ経済的な繋がりが強く、フランス企業のコールセンターもモロッコに多くあるのですが、フランス語圏だけでは市場が限られるために英語をもっと普及させるためにモロッコ政府も動いているようです。

 

それにしても面白いのは元領主国に対する感情。モロッコではフランスに対しての親近感はあまり感じず、どちらかと言うと「植民地だと思って馬鹿にしやがって。今に見てろ。」みたいな感じがあったのですが、インド人はあまり悪い感情をイギリスに対して持っていないようです。なんででしょうかね。インド人の同僚に聞いておきます。