お気楽シリコンバレーライフ

シリコンバレーで働くサラリーウーマンの思うところ、いろいろ

トランプ大統領と話し合って解決、なんて無理

17時間近くのフライトを経て、ヘロヘロになってシンガポールに着きました。で、ホテルに着いてCNN見たら、あっちゃ〜、またやってくれたよ、トランプ大統領。イスラム教徒の多い7カ国からの移民を受け付けない、だって。これは揉めるぞ〜、アメリ国内の人権団体と。ほんと、この人、就任してまだ10日も経たないのに、メキシコと喧嘩始めるわ、TPPはやめちゃうわ、今度は難民拒否。やってくれます。当選直後は、もしかしたら良い意味で驚かせてくれるかもしれない、と、かすかな望みを抱いていたのですが、無理そうですね。

 

ほいでもって、NHKのニュース見たら阿部さんが、トランプ大統領とよく話し合って理解を求めたい、と。これ、報道陣向けの建前で、本当はもっとマシな戦略を立てていて欲しいです。話し合いで解決、なんて、はっきり言って無理ですね。日本の政治というか、外交、幼稚すぎる。以前、中国人の人に、日本は島国のせいか、ピュアで良い人が多いと言われました。国際世界ではこれは褒め言葉じゃないですよ。この人は褒め言葉のつもりで言ってくれたのかもしれないけど。ピュアといことうことは、騙しやすくて利用しやすい、といことにもなるのです。

 

アメリカで生活していると(ま、他の国も同じでしょうが)、話し合って解決なんてできないことにぶつかります。特に政治とか宗教は個人の強い意見があるので、議論は大抵平行線を辿り、合意に至ることなんてよっぽどのことがない限りないです。個人レベルだと友達と絶交!くらいの程度ですが、国家レベルになるとどうするか。制裁ですよね。経済政策は時間がかかるし、どうせ貧乏だから気にしないもんね〜、という国はどうするか。武力、つまり暴力で解決でしょう。話し合い程度で複雑な国際問題が解決するなら、戦争とか紛争とか起こりませんよね。話し合っても無理だから、じゃあ決闘して決着つけようぜ、なわけですが、本当に迷惑なのはどこの国でも一般庶民。

 

日本の外務省も、話し合いなんて見込みの薄い手段に頼らないで、アメリカ以外の国と仲良くなるとか、スパイ送り込んでトランプの個人的な弱みを握るとか、アメリカに気づかれないうちにアメリカへの依存度を徐々になくすとか、何か考えたほうが良いですよ。トランプ、失職しない限りはこれから4年間、ずっと大統領なんだから。

 

実際、狡猾なトランプとガチで渡り合って、阿部さんが勝てるわけないじゃん。メキシコ国境に作るつもりらしい壁にしても、メキシコに払わせるって言ってたけど、メキシコ大統領がキッパリと否定。トランプ大統領との会談も拒否。CNNのキャスターがトランプへのインタビューで「メキシコ大統領は払わないって言ってるけど」と追及された時の答えが、"He had to say that.  He had to say that."  出ました、得意技!簡単な短文、繰り返しの術!で、この答え、「メキシコ大統領は本当は払うんだけど、国民の手前こう言うしかなかったんだよ。」と私は解釈したんですけどね。こんな答え方する人に、どうやって手向かうんですか?

 

もうここは、日本の外務省も頑張って、日韓中三国同盟くらい組んじゃえば?ヨーロッパみたいに束になってかかれば、トランプもなんとかなるかもしれない。アメリカが頼りにならない今日この頃、中国とか韓国と仲違いしてる場合じゃないと思うんですけどね。したたかな中国からトランプの扱い方、ちょっと教えてもらった方がいいかもしれない、って思うのは私だけかな〜。