お気楽シリコンバレーライフ

シリコンバレーで働くサラリーウーマンの思うところ、いろいろ

アメリカで働くのに役立ったスキル

30年くらい仕事してきて、ま、それなりにお給料をもらえる仕事に就いてるわけですが、振り返ってみてどんなスキルが役に立ったのか、考えてみました。

その1: 英語
これは特に狙ったわけではなく、偶然の積み重ねみたいなもんですが、英語ができたのは大きいです。っつーか、アメリカで働くには当然英語ができないとお話にならない。
私は英語は中学校の時から得意で、成績も良かったです。高校時代は一切勉強しなかったので、ま、それなりの成績でしたが、英語の専門学校に進み米軍基地のレストランでウェイトレスのバイトをしていたので、それなりに話せるようにはなりました。そのお陰で就職も外資系の保険会社にすんなりと決まりました。
その会社には10年ほどお世話になったのですが、アメリカに移住するために退職。アメリカで就活して、今の会社に秘書として採用されました。当時、英語ができなきゃ就活なんてアメリカでできないし、実際アメリカで働き始めていろんな国の人達と働くにあたり、英語がどこに行っても共通語なので、英語はグローバルで仕事するには必須です。
ほんと、英語話せるようにしておいて良かった。

その2 タイピング
ブラインドタッチは英語の専門学校で習ったのですが、これは役に立った!卒業して30年経ちますが、未だに教えてくれて感謝、感謝、ですね。かなりの時間の節約になります。隣で人差し指のみで入力してるおじさん見て、あー、タイピング習ってて良かった、と思います。

その3 数字の読み方
アメリカに来てから入り直した大学で、専攻したのが会計学。かのバフェットさんがアカウンティングはビジネスの言葉だ、とおっしゃってましたが、その通り!損益計算書と貸借対照表、読めるようになって本当に良かったです。会社がどのように運営されているのか、どこが問題なのか、がよくわかる。そして実際に自分で数字を扱う立場になって、どのコストがどのように会社の経費に影響を与えるのかが理解できるので、仕事も面白いです。経理って勉強しとくもんですね。ビジネスは貸方、借方だ!(笑)

ハードスキルはこれくらいで、次は仕事に役立ったな〜、
と思うソフトスキル。

その1 言いたいことを伝える力
日本では毒舌で知られる私ですが、アメリカでは「言うことが分かりやすい」と言われます。遠慮勝ちに遠回しな表現ではなく、ストレートにそのまま言うのが良いみたい。コミュニケーションには必ず送り手と受け手がいて、受け手がメッセージを理解しないとコミュニケーション成り立ちません。アメリカは移民に国で、英語が母国語ではない人だらけ。特にシリコンバレーで一緒に働く同僚達は、殆どが他国からの移民。何で、まどろっこしい言い方ではなく、良い時には「いいね〜」とストレートに褒め、違う時は「それ、違うよ〜。」って明るくハッキリと言うようにしてます。

その2 ネットワーク力(カタカナの"カ"じゃなくて、漢字の力ね)
何処でも一緒だと思いますが、私の職歴はネットワークのお陰で構築されました。秘書という比較的低いランクからスタートした私のキャリアですが、一緒に仕事をした同僚が「今度このポジションが空いたから、応募してみれば?」などと教えてくれ、私のキャリア形成の助けになってくれました。ありがたいです。と言っても、私は自分からネットワークを意識して作ろうというタイプではなく、振り返ってみてネットワークの大切さを痛感した次第。キャリアは自分一人じゃ築けないものだとつくづく思います。

その3 太い神経
以前、このブログにも書きましたが、グローバルで働くのに必要なのは面の皮の厚さだと思います。アメリカは日本に比べると女性の職場進出が進んでいます。そして日本のように、良い意味でも悪い意味でも、女の子扱いしてもらえません。当然ですがプロとして扱われ、仕事ができないとクビになります。仕事を進めていくために、周りを巻き込む必要がありますが、全てがスムーズに行くわけではなく摩擦もありますし、文化の違う人達と仕事をするので対応の仕方も変える必要があります。
例えば以前態度が横柄なので有名なドイツ人の同僚に仕事の依頼をする事がありました。案の定、彼女は面倒臭そうな言い方で私を軽くあしらおうとしたのですが、頭に来た私は「これがどんなに大切な依頼かわかってるのか?」と、一喝したのです。一瞬沈黙ありましたが、彼女はブツブツ言いながらもすぐに依頼した仕事を片付けてくれました。
アジア人(特に日本人)は基本的に良い人が多いので、頼めばやってくれるのですが、他の国の人達が一概にそうかと言うと、そんなことはありません。交渉が必要な時も多いですし、バカにされないように自分の立場を守ることも大切です。いちいち他人にどう思われるかを気にしていたら神経持ちません。些細なことは気にしない、いわゆる鈍感力がグローバルな職場をサバイバルしていくには必要だと思います。

あ〜、そして私はますます変な日本人になっていく〜。