お気楽シリコンバレーライフ

シリコンバレーで働くサラリーウーマンの思うところ、いろいろ

バンガロール出張記  シンガポールに寄り道編

今回の出張の目的は、バンガロールにいるチームを訪問すること。ま、やることは「頑張ってますね、どうもありがとう」と顔を見せに行く程度の遠足もどきなのですが、距離が遠いことと、あんまり行きたくない国ということ(だって予防接種しなきゃいけないし、ビザもとらなきゃいけない)もあり、「行きましょう」と言う決心には2,3年かけました。(大袈裟)

とにかく地球の裏側にある国なので、いろいろと経由を調べてみたけれどどれもしんどそう。その中でシンガポール経由というのが一番無難そうだったし、シンガポール航空がサンフランからシンガポールへの直行を最近飛ばし始めたので、シンガポールに寄ってからバンガロール入りすることにしました。

それにしても17時間弱の飛行時間はキツかった。サンフランを朝出発なのであまり眠れないってことも災いして、シンガポールでホテルに着く頃には本当にグロッキー状態。機内で映画を5本くらい見ちゃった。「君の名は」が見れたから、まあいいか。

このフライト、エアバスの新しい機種A350で、機内でワイファイがさくさく使えて助かりました。

で、座席にあるスクリーンはこんな感じ。

 

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で、途中日本を通過していきます。あー、降ろしてほしい!

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シンガポールに着いた日はちょうど旧正月で、オーチャード通りにあっても閉まっているお店やレストランが多し!実はホテルの横にラーメン屋さんを見つけラッキー!と思って店の前まで行ってから「本日閉店」の表示を見て「あ!今日、旧正月じゃん!」と気付いた次第。正直言ってとても疲れていたので、そのままホテルに戻って休むことにしました。

泊まったホテルはオーチャード通りにある、ヒルトン・シンガポール。ヒルトンのゴールドのステイタスを持っているので(ゴールドのステイタスはヒルトンのクレジットカードにもれなくついてくる)部屋を上層階にアップグレードしてくれたり、レイト・チェックアウトを無料でしてくれたりします。あと、朝食も無料でついてくる。これ、うれしい特典。

で、部屋にはウェルカムのこんなサプライズ。

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赤い封筒には、金色の包み紙のコインチョコレート。さすが、中国ですね。金運祈願。

この日はミカンとチョコレートをありがたくいただいて、さっさと寝ました。

ちなみにこのホテル、バスタブはなくシャワーのみ、最近流行のレインシャワーはついてるけど。長いフライトのあと、ゆっくりお風呂に入りたかったな~。でも、最近のアメリカ系のホテル、バスタブのないホテル多い気がする。

翌日は日曜日だったので、一日シンガポールを散策しました。シンガポールは実に20年以上ぶり。以前来た時もきれいだし、食事はおいしいし、安全だしでよい印象しかなかったのですが、今回も期待を裏切らず。

それにしても街中が高島屋の特選街か!ってくらい、ブランドショップのオンパレードですね。いろんな所からお金持ちがざくざくやってくるんだろうな~。

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では、続きは次回。

元英国植民地はグローバルに有利

シンガポールにいることをフェイスブックにあげたら、友人の一人が「シンガポールがアジアの経済ハブになれた理由のひとつがみんな英語を話すからだね」というコメントをくれました。これは一理あると思います。今迄いろんな国の人と仕事してきましたが、全ては英語で進めました。アメリカで仕事してるから当たり前だろう、と言われそうですが、スロバキアに行っても、韓国に行っても、ドイツに行っても、仕事の話は英語です。そして、仕事に関わる人達は一定の英語力があることは、当たり前のように期待されます。英語を話してもらわないことには、ハッキリ言って話にならないからです。

シンガポールは多民族国家で、中国人、インド人、マレー人などが混ざって住んでますが、共通語は英語なので観光客としては非常に助かります。もともと英国領だったので、そのまま英語が共通語としては定着したのでしょう。

 

これから行くインドも、もと英国領です。なので、ある程度教育を受けた人達は英語を話します。これ、すごく国家の利益としては大きい。インドがソフトウェアに強く、ソフトウェアのエンジニアを多く育てていることは衆知の事実だと思いますが、英語を話す安いソフトウェアのエンジニアが掃いて捨てるほどいるインドは、アメリカの会社にとってはありがたいアウトソーシングの場所なのです。ご多分に漏れず、私の勤める会社も何千人と廉価で良質な労働力として、インド人をインドのオフィスで雇用しています。当然、どこの会社も同じこと考えて、じゃかすかインド人雇うわけで、こういった会社がインド経済に及ぼす利益は莫大なものでしょう。翻って中国を考えてみると英語じゃなくて

中国語。だからソフトウェアじゃなくてハードウェアになったのかな〜、って思うんですがどうでしょう。こう考えると、もと英国領でだった国はグローバルな時代に有利な立場にいますね。英語を話せるというインフラがあるお陰で、グローバル市場に参加しやすいことこの上ない。

 

以前行ったモロッコはもとフランス領で、皆フランス語を話すのですが、英語教育に重点を置き出したと地元の人に聞きました。理由は国際的に競争力をつけるため。もと領主国であったフランスとはまだ経済的な繋がりが強く、フランス企業のコールセンターもモロッコに多くあるのですが、フランス語圏だけでは市場が限られるために英語をもっと普及させるためにモロッコ政府も動いているようです。

 

それにしても面白いのは元領主国に対する感情。モロッコではフランスに対しての親近感はあまり感じず、どちらかと言うと「植民地だと思って馬鹿にしやがって。今に見てろ。」みたいな感じがあったのですが、インド人はあまり悪い感情をイギリスに対して持っていないようです。なんででしょうかね。インド人の同僚に聞いておきます。

トランプ大統領と話し合って解決、なんて無理

17時間近くのフライトを経て、ヘロヘロになってシンガポールに着きました。で、ホテルに着いてCNN見たら、あっちゃ〜、またやってくれたよ、トランプ大統領。イスラム教徒の多い7カ国からの移民を受け付けない、だって。これは揉めるぞ〜、アメリ国内の人権団体と。ほんと、この人、就任してまだ10日も経たないのに、メキシコと喧嘩始めるわ、TPPはやめちゃうわ、今度は難民拒否。やってくれます。当選直後は、もしかしたら良い意味で驚かせてくれるかもしれない、と、かすかな望みを抱いていたのですが、無理そうですね。

 

ほいでもって、NHKのニュース見たら阿部さんが、トランプ大統領とよく話し合って理解を求めたい、と。これ、報道陣向けの建前で、本当はもっとマシな戦略を立てていて欲しいです。話し合いで解決、なんて、はっきり言って無理ですね。日本の政治というか、外交、幼稚すぎる。以前、中国人の人に、日本は島国のせいか、ピュアで良い人が多いと言われました。国際世界ではこれは褒め言葉じゃないですよ。この人は褒め言葉のつもりで言ってくれたのかもしれないけど。ピュアといことうことは、騙しやすくて利用しやすい、といことにもなるのです。

 

アメリカで生活していると(ま、他の国も同じでしょうが)、話し合って解決なんてできないことにぶつかります。特に政治とか宗教は個人の強い意見があるので、議論は大抵平行線を辿り、合意に至ることなんてよっぽどのことがない限りないです。個人レベルだと友達と絶交!くらいの程度ですが、国家レベルになるとどうするか。制裁ですよね。経済政策は時間がかかるし、どうせ貧乏だから気にしないもんね〜、という国はどうするか。武力、つまり暴力で解決でしょう。話し合い程度で複雑な国際問題が解決するなら、戦争とか紛争とか起こりませんよね。話し合っても無理だから、じゃあ決闘して決着つけようぜ、なわけですが、本当に迷惑なのはどこの国でも一般庶民。

 

日本の外務省も、話し合いなんて見込みの薄い手段に頼らないで、アメリカ以外の国と仲良くなるとか、スパイ送り込んでトランプの個人的な弱みを握るとか、アメリカに気づかれないうちにアメリカへの依存度を徐々になくすとか、何か考えたほうが良いですよ。トランプ、失職しない限りはこれから4年間、ずっと大統領なんだから。

 

実際、狡猾なトランプとガチで渡り合って、阿部さんが勝てるわけないじゃん。メキシコ国境に作るつもりらしい壁にしても、メキシコに払わせるって言ってたけど、メキシコ大統領がキッパリと否定。トランプ大統領との会談も拒否。CNNのキャスターがトランプへのインタビューで「メキシコ大統領は払わないって言ってるけど」と追及された時の答えが、"He had to say that.  He had to say that."  出ました、得意技!簡単な短文、繰り返しの術!で、この答え、「メキシコ大統領は本当は払うんだけど、国民の手前こう言うしかなかったんだよ。」と私は解釈したんですけどね。こんな答え方する人に、どうやって手向かうんですか?

 

もうここは、日本の外務省も頑張って、日韓中三国同盟くらい組んじゃえば?ヨーロッパみたいに束になってかかれば、トランプもなんとかなるかもしれない。アメリカが頼りにならない今日この頃、中国とか韓国と仲違いしてる場合じゃないと思うんですけどね。したたかな中国からトランプの扱い方、ちょっと教えてもらった方がいいかもしれない、って思うのは私だけかな〜。

 

 

シンガポールに行ってきます

この飛行機、エアバスの新種機らしい。

 

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どかーん!とサンフランシスコからシンガポールまで直行で飛びます。予定飛行時間、17時間15分。

 

死ぬな。

 

実は最終目的地はシンガポールではなく、オフィスのあるインドのバンガロール。過去数年間ずっと「遠いしね〜。」「忙しいしね〜。と、なにかと理由をつけては避けていたのですが、とうとう行くことにしました。

 

だってホントに遠いんだもん。地球の裏側。

 

バンガロールに行くには、ヨーロッパ経由かアジア経由。またはドバイ経由という手も。ドイツ人の同僚一旦ドイツに行って、ひと休みしてからバンガロールに行くというパターンが多いんだけど、フランクフルトからバンガロールに行く便だと、到着時間が午前1時。マジかよ。インド人の同僚に言わせると、植民地だったから領主國の都合に合わせる癖がついてるんだよ、と。インドは英国領でドイツ領やないやん。さすがインド人。言うことが適当。

シンガポールから入るとバンガロール到着は午後10時ではまだ許せる。それにシンガポールはバンガロール入りする前に寄るには素敵なロケーション。ということで、シンガポールに行くのです。

 

そろそろ搭乗が始まるので、行ってきまーす!

アップルって凄い会社だな、と思う理由

ちょっと勢いは緩まってきたみたいだけど、アップルはいまだにブランドとして凄い存在感がありますよね。私は特にアップル・ファンというわけでもなく、そんなに興味のある会社でもありませんでした。

で、すごいなこの会社、と思ったきっかけはMBAの授業でアップルの財務諸表を見た時。この会社、すっげ~!!と、感動にも似たものを覚えました。いや~、財務諸表みてこんなにワクワクしたの、久しぶり。

ワクワクしたのは損益計算書の方じゃないです。販売だの、研究開発だのの活動が反映される損益計算書は派手で当たり前。こんだけアイフォンが売れてるんだから、売り上げや利益が増えてることは想像できたし、ま、予想を裏切らないすごさでした。

私が超感心、そして、感動したのは貸借対照表の方。これ、すごいよ。会社がいかにちゃんと運営されてるかって、貸借対照表に反映されると私は思っています。無駄なく在庫管理して、締め切り前に集金して、集めた現金を次の投資につなげて将来の売り上げに繫げていく。こういう地味な作業をきちんとできてる会社って、あるようでなかなかないと思います。その点アップルは、売り上げの派手さに目がいきがちだけど、売り上げが増えてるのに売掛金の残高が増えてないし、在庫の残高も増えてない。業者への支払いもかなり交渉してるみたい。キャッシュ・コンバージョン・レートもお見事!これは凄いです。研究開発、販売、そしてオペレーションが全部うまくいってる会社の見本ですね。素晴らしい!パチパチパチ(拍手)

スティーブ・ジョブズがティム・クックを後任に指名したとき、なんでサプライ・チェーンの人を後任にするんだろうって思ったけど、さすがジョブズ、慧眼ですね。オペレーションのプロを後任に据えたおかげで、アップルの現金残高増える増える。

で、あふれんばかりの現金のおかげででっかい本社を建設中のアップル。実は、私の住んでる所からまーっすぐ車で10分くらい行くとぶち当たります。アップルで働きたいか、と聞かれれば、ちょっと迷うな~。スティーブ・ジョブズの本を読んで、こんな横暴な人の会社なんて絶対に働きたくない!って思ったし(笑)同僚の近所の人がアップル勤務だけど、聞かされる話が結構すごい。アップルのお偉いさんが新商品をリリース前に試していて致命的なバグを発見。役員級の社員に届くまでバグが発見できなかったプロダクト・マネージャーはその場でクビ。エンジニアは中国の工場へ行くのに片道切符を渡されて、問題が解決するまで帰ってくるな、と。まあ、ちょっと誇張も入ってはいるでしょうが、それに近い雰囲気なんじゃないかな、とは思います。私には無理だわ、そういう職場。

ちょっと話が逸れちゃいましたが、そういう厳しさがあるからこその、立派な財務諸表なんでしょうね。

長時間労働大国。日本じゃなくて韓国の話。

この仕事に就いて韓国のチームと一緒に働くことになったので、韓国には年に数回行くのですが、日本と似てるな~、と思うことが多いです。当たり前だけど。

10年以上、アメリカでドイツ系の会社に勤務してるので、欧米の仕事文化ばっかりで、韓国のオフィスに行って、韓国の同僚達の仕事ぶりを見ると「日本みたいだ~」。

特に長時間労働。韓国は日本よりも長時間労働です。彼らと一緒に働いてると、実感として感じます。

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でもね~、やっぱり日本と一緒で、効率的かというとどうかな~、です。ドイツ人の個人主義と比べ、韓国は人間関係を重視する文化。お昼に行くにもみんなでゾロゾロ。会議に行くにもみんなでゾロゾロ。出張に行くにもみんなでゾロゾロ。日本と似てるな~、です。

彼らの働きぶりを見てると、まず出社してきて会議と称する雑談。午前中仕事して、お昼にみんなで繰り出し、帰ってきて仕事。で、午後半ばくらいにコーヒータイム。夕方、夕飯にみんなで繰り出して、また会社にもどってきて夜中まで仕事。みたいなパターン。

日韓の関係がギクシャクしてるみたいだけど、表面上は韓国の同僚、みんな親切ですし、よくしてくれます。アメリカ人やヨーロッパ人の同僚みたいに、仕事だけの関係、みたいな割り切り感もなく、もっと心を許してくれて、仕事仲間っていうだけじゃなくて、友達として扱ってくれます。アジア人はやっぱり当たりが優しいな、と、思いますね。いろいろと気にかけてくれるし。

ドイツに行って、同僚とランチにいくときっちり割り勘ですが、韓国出張ではいつもご馳走になってます(笑)。韓国はご飯がおいしいのも嬉しい。ただ、ずーっと韓国料理ばっかりなので、さすがに出張の終わりになると飽きてきて、ちょうど良いタイミングで帰国となります。

で、長い時間よく働く韓国の同僚ですが、一流会社のサムソンとかはそれこそ滅茶苦茶働かされるらしい。同僚の一人に、サムソンから誘われたら転職する?って聞いたら「それこそ死ぬほど働かされるから、絶対いや」ですと。やっぱり一流どころは、どこも大変なんですね。

 

ドイツ人もよく働くよ

日本人は働きすぎだ、ドイツを見習えみたいな記事を読んだけど、ドイツ人も出世する人はすごい働きます。アメリカ人もそうだけど、出世しなくて良いや、と割り切って仕事する人は定時で帰って与えられた仕事だけこなすけど、上に行きたい、という人たちはそれなりに働きます。

私はドイツ系の会社で働いているので、上司もドイツ人だし、同僚の多くもドイツ人。同僚の一人は朝7時には出社して、ドイツと連絡とる毎日。あと一人の同僚も、夜の8時くらいまではオフィスに毎日いるし。ドイツ人だから定時に帰るとは一概には言えないと思います。

こっちでアップワードフィードバックというセッションがあって、部下たちが上司に直接、上司の良いところ、直してほしいところをいう、という場を人事が設けるんだけど、その時に私たちが上司(ドイツ人)に言ったことが「頼むから、寝てくれ」というもの。夜中にメール受け取るこっちの身にもなってくれ!ってなわけです。

ドイツで残業禁止になったと聞いて、ドイツ人の同僚に「残業したらだめらしいじゃん」と言ったら、「管理職には当てはまらないんだよ」ですと。それでも会社側としては、労働法を遵守しているところを見せなきゃいけないので、ドイツの本社オフィスでは一定の時間になったらオフィスに入るゲートを閉めちゃうらしい。でも、どうしても終わらせなきゃいけない仕事があった同僚が、そのゲートをよじ登ってオフィスに行ってたという笑い話も。

ただ、確かにドイツ人は効率よく働くきます。仕事に来て無駄話で時間を潰すことは、あまりないと思う。ドイツ人のインターンが、アメリカ人は仕事場に来て、プライベートのことを長々と話してる、ってあきれていたし。仕事は仕事、プライベートはプライベートって、きっちり分けてます。休暇も2、3週間くらいとるし、ドイツ本社では最近は男性も育児休暇とってます。マタニティーならぬ、パタ二ティーリーブと言って数ヶ月休んだドイツの同僚もいました。

国民性が日本人と割と似ているので、一緒に働きやすいことは、働きやすいです。約束とか時間をちゃんと守るし。似てないなー、と思うことは物言いがはっきりしてること

だけど、こっちも気にせず自分の思ってることを、はっきり言えるので楽です。

じゃ、次回は韓国の同僚達について書きますね。